PEAKFORM代表のブログ

リハビリテーション×○○○を考えながら、新たな価値観を創造していけたら良いいな。雑多な事から理学療法士としての記事まで色々書いていけたらと思います。

猫背。巻き型。反り腰。姿勢とは何か?

いろいろ体に悪いとされている姿勢がありますね。

猫背とは背中が丸くなっている状態、巻き型とは肩が前方に巻いているような状態、反り腰とは腰が反っている状態。果たしてこれらの姿勢はどのような原因によって作り出されているのでしょうか?

結論から言いますと人それぞれです。普段とりやすい姿勢や動作により、二時的に作り上げられることもあれば、運動不足(体調を崩して長期間寝込んでいたなど)や加齢による筋力低下によっても引き起こされます。また、痛みや関節の変形などによる身体の機能障害に対する代償補完(他の身体部位で代わりに補おうとする)として起こっていることもあります。この代償保管については今すぐにでも体験できます。

膝を完全に伸ばさず、45度程度に曲げて立って歩いてみてください。おそらくみなさん腰を少し曲げて前傾姿勢で歩かれる姿勢をとると思います。これが膝の関節が伸びることができない状態を補う身体の代償反応となるわけです。すると当然背中が丸くなり猫背、そして巻き肩に近い姿勢をとってくるわけですね。

このように、3つの姿勢を例に挙げましたが、原因は様々であり、これらが単独でひきおこされているということはありません。「姿勢矯正」という言葉がありますが、これは医学的な言葉ではありません。医学では矯正は、Opeによる観血的整復もしくは装具療法による整復を指すことが一般的です。主として整形外科分野で使用される言葉です。それでは一般的に言われている姿勢矯正とは何を指している言葉なのでしょうか??

 一般的な姿勢矯正とは、例に挙げたような悪いとされる姿勢を何らかの方法で調整し、最終的には綺麗とされている姿勢になるようサポートする施術のことを指していることが多いようです。

 では変形性関節症(関節が変形する病気)の方、脊柱の圧迫骨折などにより椎間関節が強直(関節自体の動きが出ない)となっている方で代償保管して起こっている姿勢はそもそも一般的な姿勢矯正は無理ということになりますよね??

 姿勢とは本来、体の「構え」「格好」を意味する言葉です。構えは文脈により変化します。会社の社長の前で挨拶する時には「構え」が変化しますよね?

 私個人としての見解ですが、姿勢に悪いはないと思っています。姿勢で重要なのは「文脈に沿って変化できる柔軟性と機能性を有しているという状態であるか?」ということだと思います。この文脈の幅は個人によって違います。ウサインボルトは脊柱側湾症(正面からみた背骨がS字状に変形している状態)であることは有名です。それでも100m世界記録保持者なわけなんです。姿勢と症状はリンクしていることもありますが、そうでないことも非常に多いのです。特に変形や関節の動きが悪い状態であれば、その部位に対する無理な操作は症状の悪化を引き起こしたり、二次的な痛みを引き起こしたりする可能性もあるのです。

私は、あなたのより良い姿勢を目指していくことが一番重要だと思っています。

そんなお手伝いができたらいいです。